中国地方野外研修ツアー 1

あまりに涼しい日が続くので、
夏に参加したツアーのことなどを書いてみようシリーズ1。


興味がない人にはまったく分からない。
興味があっても知識がない、
ぼくみたいな人間が実地で学ぶにはハードルが高い
地質に関する勉強ツアーに参加しました。
久しぶりに生徒さんになって、
朝、岡山市内某所を出発し西へ向かう。





1時間半ほどで鞆の浦(とものうら)に到着。
昔は瀬戸内の海上交通の要所だった町らしいです。
こぢんまりとした古い港町。
そんな印象を受けつつ、
とりあえずは、渡し舟で仙酔島へ移動することに。





まだ渡舟が対岸にあったので、
近辺をほんの少しだけウロウロ。





鞆の浦は保命酒が有名らしく、あちこちで販売している。
薬くさいイメージがあり、買う気はなかったんやけど、
土産屋のおばちゃんに熱烈にすすめられ、ちょっくら試飲。
薬用酒の一種らしいけど、そこまでキツイくせはないので飲みやすいかな。
でも、買わない。
氷まで入れてくれたのに、ゴメン。





鞆の浦仙酔島の間には小さな島(百貫島)があって、
弁財天福寿堂が建っている。
下調べ不足で、あそこは仙酔島の一部だと思っていたのは秘密。
渡船は大きなものでなく、5分ほどで仙酔島に到着。
往復で240円くらいだったかな。


そうして仙酔島上陸。
それにしても普通の地名のはずなのに、
えらくかっこいい名前だよなぁ仙酔島
桟橋からちょっと歩くだけで海蝕門があるのも旅行気分を盛り上げてくれる。





そこで1人1つずつ配布されたのがクリノメーター。
渡されて、はて?と違和感を覚える。
これを一見ただけで、コンパスと何が違うか気付いた人は鋭い。





地質調査3種の神器のひとつであるクリノメーター。
読み取りの都合上、
普通のコンパスと東と西の表示が反対になっているんよな。
知識として持っていたはずなのに、
しばらく悩んでしまったよ。
実物持つのが初めてとはいえ、恥ずかしい。
西と東が反対。
何気ないことだけど、これがすごい便利。
使ってみて分かった。
実生活では絶対に使わんけど、便利です。
自信をもってオススメします。
ってか、目盛りがこうなっていないクリノメーターはないはずやけど。
あと、角度が90度表示になっているのも特徴かな。


ちなみに残る神器はルーペと岩石ハンマー。
「ルーペとクリノメーターは日頃から持ち歩いていても問題ないけれど、
岩石ハンマーを持っていると職務質問を受ける。いや、受けた」
とは地質学専門の友達談。


使い方は簡単。
測定面にこいつの長辺を水平にあてて、磁石の示す方向を読み取る。
こいつで走向の測定ができる。





画像はちょっと見にくいけど、N22°Wくらいかな。
あ、偏角補正は必要かな。
多分、中国地方は7度前後。
だからN28°Wと。





続けて、走向方面に対して90度の方向にこいつの長辺側側面をあてて、
傾斜計(振り子)の示す角度、傾斜角を読み取るだけ。




クリノメーターと同じように顔を傾けなくても、
ストッパーで傾斜計を止めれば便利だよ。
計ってから知ったんだけどな。
傾斜35°と…
ボールが転がる方向は南西だから35°SWと。


い、一万六千だと!?