レ・ミゼラブル

古典といえば古典。
大体のあらすじは知っているけれど、
実際に読んだ人や、
ミュージカルを見に行ったことのある人は少ないでのはないか。
まさにボク自身、そうだったりします。
たまたま映画館へ向かい、
たまたま予告編を見たことで、見てみようかなと思った。
映画会社の手の上で転がされたパターンです。
予告編の効果は絶大だな。
1本映画を見に来ると、続けて見に来ることが多いことからも、
それが分かります。
予告編だけが素晴らしい出来であることも、少なからずありますが・・・


そんな予告編はさておき、『レ・ミゼラブル』。
間違いなく言えることは、万人受けする映画ではないってこと。
古典であるがゆえに、
物語のあちこちに現代人には理解しがたい点があったり、
理不尽な出来事にイラついてしまったり。
ただその理不尽さは現代にも通じるものがある。

例えば、ジャベールが信じ続ける正義。
出生の理由から彼が信じるようになった法。
盲目的に信じる法により、救われるべき人間を救われなかった。
そしてその絶対的なものが揺らいだとき、
彼の信念も崩れ落ちてしまう。
最後に彼が選んだ道は、現代の人間も選びうる道だった。

また血気盛んな若者が立ち上がるシーン。
確固たる根拠もないが、
自分らの信念のために動き出す。
機を見る能力が不足していたものの、
時代を変えるのは、正にそんな若者だろう。
彼らを見て、何を感じるか。
人によって大きく変わりそうでおもしろそうだ。

エポニーヌの悲恋。
鈍感で無神経な男に、どこまでも不器用な恋心。
こんな恋をした人もいるでしょう。
男ってのはそんなもんだと頷く人もいるでしょう。


時代は変われども、人はそう変化していない。
だからこそ、古典作品が現在でも読み継がれている。
当たり前のことに改めて気づかされた気分です。
音楽好きであれば、それなりに楽しめる1本ではないでしょうか。
予算もふんだんに使われているので、大画面で見る価値があります。
ミュージカルを見たことがない。
もしくは何をしているのか分からないから苦手ってな人にとっての、
入門の1本としてオススメできる作品です。
何といっても、実際に演じながら歌っているのだから。
観劇中、何度か鳥肌が立ちました。

僕自身はこれを見たことで、ミュージカルの方も見てみたい。
そう思えました。
でもって、動画を探すうち、映画をもう1度見たい。
そんな状態になっています。


レ・ミゼラブル~サウンドトラック

レ・ミゼラブル~サウンドトラック

けっこう本気で買いそうです。